夢が僕を強くさせてくれた壁
君が死んでから、何年経つだろうか。
僕は、君の笑顔を見れなくなってから、何年経っただろうか。
セミの鳴き声が、僕の心臓を鳴らす。夏の匂いが記憶を蘇らせる。
昭和30年、日本はバブル時代に突入しようとしていた。就職先もお金も何不自由のない生活を送っていた。
そんな時に君に出会った。君は、僕のことを認めてくれた。
君は、ドライブに連れて行くと大喜びをしたね。まるで、初めておもちゃを買ってもらった子供のように。
僕は、君が助手席に座って窓を眺めている姿が好きだった。しかし、君の姿はもうそこにはいない。消えてしまった。あの日を境に。
ただ、君が言っていた”ルート66をドライブしてみたい”という願いは忘れていない。今、僕はルート66を走っている。もちろん助手席は空けてあるよ。
本音は、君と一緒にドライブしたかったな。
キィィィィィ!!!!!!
バコォンンンン!!!!!
ピーポピーポー・・・・
終わり