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これでいい野田クラクションベベー

”日々の暮らしにメリット”をそんな気持ちで執筆しています。

壁No.101 僕は遠目から君を見ていた風な壁

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僕は遠目から君を見ていた風な壁

ハリウッドスターになった君は僕を覚えているだろうか。

小さい頃から、ずっと仲良しだった。何をするのも君がそばにいた。僕は親の都合で転校した。それ以来君とは会っていない。心の中では、会いたいと思ってた。君は僕の中でスーパースターになっていたんだ。
テレビで君のことを見ていた。見るたびに走馬灯のように思い出す記憶が、ちょっぴり切なかった。成績表を貰う時に似ている。
僕は靴屋さんで働いている。一応、自分の店だ。決して繁盛はしてないが、街の人や家族に支えられて頑張っている。それもこれも、君の活躍を見ているからかもしれない。
東京の街に仕事で来た。湿度と暑さが僕の体に襲いかかる。フラフラになりながら目をこすった。視界の先に、君がボヤけて見えた。やっぱり君だった。でも、僕は話しかけなかった。それは、君の記憶から僕がいなくなっているのが怖かった。後悔はしていない。君は近くで見れたから。

『僕だよね?ね、僕だよね?』
ハリウッドスターは君に戻った瞬間だった。

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