壁No.132 脱獄した壁
脱獄した壁
私は脱獄をした。
この話は、10年前に遡る。私は、妻と息子と娘4人で、平凡な生活を送っていた。そんなある日、私の元に1人の男が現れた。そいつは『お前は神を冒涜した。刑務所行きだ。』と言ってきた。突然のことで、パニックに陥った。家族は、必死にその男を止めたが気付いた頃には監獄の中にいた。
なぜ、私が捕まらないといけないのか。という疑問が頭の中を渦巻き、頭がおかしくなりそうだった。このままではいけないと思い、脱獄を決意した。しかし、脱獄はそんな簡単なことではない。成功するまでに、5回ほどミスをし教官に何度も拷問を受けた。ただ、なぜ私が捕まっているんだという疑問だけが頭の中をグルグルと渦巻いていた。
そして、ついに脱獄に成功した。必死になって家族の元に走った。走って走って走った。家に着いた瞬間、絶望した。
その後、私は警察に再度捕まった。
『殺人の罪で』