壁No.065 せりかわな壁
せりかわな壁
せりかわは僕の人生を変えた。
僕は、とある島の小さな町で生まれた。人口は少なく、街を歩けば、だいたいの名前はわかる。そんなところに、"せりかわ"がやってきた。見た目は、痩せ型でメガネをかけている。この町の雰囲気とは少し違う雰囲気だった。仕事は何をしているかはわからないが、奇妙だった。その日から僕は、"せりかわ"の後をついて歩くようにした。
そして、いくつかわかったことがある。一つ目は町外れの灯台近くの小屋に住んでいる。二つ目は、タバコを吸う。三つ目は、独り身ということ。この三つだけだ。 後ろからせりかわが僕を殴った。
僕は、頭が真っ白になって気づいたら手術台にいた。せりかわは僕を手術した。
そして、サイボーグになった。僕は、サイボーグ。